薬物療法は早期治療に役立ちますが、多くの場合において対症療法として活用されており、病気自体を治すことは難しいです。痛みや不快感などの表面的な諸症状は抑制できますが、これらが発生する原因の解消は困難です。
栄養療法が注目される理由は、身体本来の自然治癒力を取り戻せることにあります。人間の身体には病気を遠ざけ、また発症しても自力で改善させる力が備わっています。さらに栄養療法には副作用がないので、身体に負担がかからないメリットもあるのです。
栄養療法では、消化に良い食べ物を積極的に摂ることが要になります。胃腸に負担のかかる食べ物は、胃腸機能の低下につながるケースがあります。
例えば硬すぎる食べ物は消化吸収に時間がかかり、脂っこい食べ物も負担になるのです。胃の調子が悪いと腸にも負担がかかるので、今度は免疫力が低下してきます。
腸内環境の状態はそのまま免疫力となるため、免疫強化のためにはいかに腸を健康にするかがポイントです。
日本人が栄養療法を取り入れる場合、なるべく日本食を中心に献立を組み立てると良いといわれています。現代の日本人は肥満やメタボに悩む人が増えていますが、その最大の理由は食の欧米化にあるとされているためです。
日本食は高たんぱくで低脂肪が特徴であり、生活習慣病を予防するために役立ちます。ただ日本食はナトリウムが多い特徴があるので、栄養療法を実践する場合はナトリウムを抑えた献立を意識する必要があります。