栄養療法の基本的な知識

栄養療法とは、病気を栄養素の投与によって治療する方法です。
栄養素とは炭水化物、タンパク質、脂質の3大栄養素とビタミン、ミネラルなどを指します。食事から栄養素をバランスよく摂取することが健康には必要であり、医師が食事の指導をして病気を治療する方法を食事療法と言います。
栄養療法は、食事療法とは異なります。栄養療法は食事指導だけではなく、サプリメントや点滴を用いて栄養素を積極的に投与します。投与する栄養素の量も、栄養学で必要とされている量よりも多いです。
栄養療法は、めまいや動悸などの慢性的な体調不良や精神病の1つである統合失調症の治療にも用いられています。

栄養療法は分子整合栄養医学、オーソモレキュラー療法とも呼ばれます。オーソモレキュラーは、正しい量の正しい分子という意味です。
栄養療法は分子レベルで体調を考えます。私たちの身体は細胞によってできており、細胞とは分子の集まりです。
一方、私たちの身体は私たちが普段食べているものを材料とし、食物は栄養素で作られています。つまり私たちの身体を作る小さな単位である分子は、食事から摂取する栄養素を元にしているのです。
偏った食事は、体内の分子バランスを乱します。この乱れが体調不良の原因です。
食事以外でも、様々な要因で分子バランスは乱れます。そこで栄養素を積極的に投与し、体内の分子バランスを良くしようというのが栄養療法です。

栄養療法は、細胞レベルで体調を改善する方法として近年注目を集めています。